SSブログ

#652 フォークリフト [レゴランドシリーズ]

#652b.jpg#652a.jpg
1972年の新製品ですが、この年にカタログが発行されなかった日本では1973年のカタログで初お目見え。上下にスライドして荷物を積み降ろしできる専用部品が使われているのが売りです。下の写真がその部品ですが、右は当方が昔、遊び倒したためにバネがビヨヨーンとなってしまったもので、左が正しい状態です。
#652g.jpg

このフォークリフトのギミックは、1970年代レゴの代表的ギミックのひとつかも。トラックと組み合わせたり(#381 や#674)、貨車と組み合わせたり(#147)、はたまたフォークリフト単品の製品も後に人形付き(#615#425)にモデルチェンジしたり、息の長い展開を見せたのでした。そのパイオニアという意味で、この#652はエポックメイキングな存在かもしれません……って、ちと大袈裟か。
#652c.jpg
#652d.jpg
 トレーラーにパレット状の荷物が1個積まれていますが、これと同じような荷物をたくさん作って、貨車に載せたり下ろしたりして遊んだのも懐かしい思い出です。最近になって国内オークションサイトを通じ箱入りの#652を譲っていただきましたが、スプリングも含め完全な状態で、感謝感激でありました。
#652e.jpg#652f.jpg

#181 4.5Vモーター付 汽車セット [鉄道シリーズ]

#181b.jpg

1972年はレゴの鉄道シリーズが大刷新された年でした。それまでの製品がほとんど絶版となり(レールは存続)、新製品が一挙登場しています。#181はその中のもっとも標準的なモーター付き列車セットです。もっともこの年は何故か日本版カタログが発行されす、しかも次に発行された1973年版カタログにも#181は掲載されていないのは謎。1974年版カタログでやっと初お目見えしていますが、店頭ではずっと早くに売られていたのではないかと思います。
 で、鉄道シリーズの新製品では何が変わったのかというと、車両の下回りの構造が大きく変化しています。それまでは床板、連結器、車輪、車軸受けなどの部品を組み立てていたのに対し、下回りが一体化した「台車」が用いられるようになって、構造の簡略化と同時に軽量化(おそらくコストダウンも)されました。
 機関車の床板には従来と同様、中央にモーターをはめこむ開口部があるプレート板が使われていますが、前後の連結器が一体化した専用部品が使われています。色が赤なのは#181の特徴で、さらに当時は珍しかった黄色の窓部品が、前照灯や運転室部分に使われているのがお値打ちでした。「181」の文字はステッカー(シール)で、それまでの金文字がプリントされたブリックに比べてチープな感じがして、ちょっと気にいりません。それにステッカーは、古レゴ収集の上ではいささか困りものなんですネ。部品はコンプリートなのに、ステッカーははがれちゃっている、あるいは破れたり、汚れたりしているという場合が存外多いんです。無いと間が抜けて見えるし、かといってそれは本質的な問題ではないような気がするし……。
 当方の#181はオークションサイトを介しイギリスの個人から譲っていただいた「鉄道レゴいろいろ」の箱から出て来たもの。ステッカーも完全だし(どうせなら真っすぐ貼ってほしかったけど)、箱はないものの説明書もついていました。
 ちなみに信号機もこのセットの付属品です。電池を入れる「バッテリーカー」も新機軸ですが、これは別項で詳しくご紹介したいと思います。なお#181のPeeron該当ページはこちらです。

#181c.jpg
※画像をクリックすると大きめの写真を見る事ができます。

#354 警察署 [レゴランドシリーズ]

#354a.jpg
1972年の新製品です。もっとも日本では1972年版カタログが発行されなかったので、1973年のカタログに忽然と姿をあらわしました。Peeronの該当ページはこちらです。
 1960〜70年代のレゴの製品群には、一種の市民ユートピア思想みたいなものが感じられ、消防署や消防車はあっても警察署やパトカーはない時代が長かったのですが、ここへきてついに警察モノが登場したというわけ。ミリタリーものが存在しないレゴの世界で、男の子に人気のあるモチーフとして、警察関係はギリギリOKという判断がなされたのでしょうか。
#354d.jpg#354c.jpg
 事実、色白紅顔の男の子(嘘)だった私は、この警察署、欲しかった〜。特殊部品といえばヘリコプターのローターに使われている回転部品ぐらいですが、それでいてこのカッコよさ! ちなみに新製品ではステッカー(シール)を多用し始めた頃なのですが、この#354ではPOLICEの文字も含めすべてプリントブリックです。ステッカーはなんとなくインチキな感じが当時からして、あまり好きではないので、好感が持てるのでした。
#354b.jpg
当方の#354は確か、オークションサイトを通じてアメリカの個人から譲ってもらったものだったと思います。いちおう箱もついていました(ヨレヨレですが)。アメリカ版はヨーロッパ版と品番が異なるものもありますが、この#354は共通です。やはり人気商品だったのでしょうか、かなりの数が流通していたようで、比較的、入手が容易なモデルです。
#354f.jpg#354e.jpg

#345 モダンハウス [レゴランドシリーズ]

345d.jpg

思い出深いオールドレゴたち。その中でもっとも記憶に残るものは何かと問われれば、迷わずこの#345を選びます。Peeronの該当ページはこちら
 以前も書きましたが、当方がものごころついた頃、兄や姉の持ち物であったレゴが家にあり、それで遊びはじめたのがレゴとの出会いだったんですナ。それからしばらくして、はじめて自分の物として買ってもらったのがこの#345だったのでした。誕生日だったか……、同じ時に兄が#344を貰ってましたから、クリスマスだったのかもしれません。#344も#345も1968年に発売され、1971年までカタログに載っていましたから、昭和40年代半ばのクリスマスですね。懐かしい、懐かしいなあ〜。
345e.jpg
 さてこの「モダンハウス」、子ども心に鮮烈な印象を受けたのを覚えています。ストイックなまでに黒と白で構成された建物に、窓枠とフェンスの赤、ベースと樹木の緑が映えて美しい……。前面の張り出し窓の表情、その下の黒い壁面が右手に伸びて車庫の屋根をささえているところ、テラスに敷かれた市松模様のタイルなどなど、その名の通りモダンで洗練された感じを受けましたです。
345g.jpg
 実は当方は近代建築が好きで、ライトとかコルビジュとかバウハウスとか大好きなのですが、その原点はここにあったのかな〜、などと、今になって思ったりします。
345f.jpg
 さて、このように思い入れのあるモデルなので、甥や姪のところでお役御免になった古いレゴが当方の手元に戻って来た時、まっさきに復元を試みたのですが、ベースボードが破損していたり、樹木や白のタイル(これ、意外と希少)が足りなかったりと、重要な部品に不足があって果たせずにいました。これらの部品をBricklinkで補充する事も考えたのですが、なにしろ当方のレゴ歴の原点というべき品物であるものですから、ちょっと贅沢をして、箱入りの完全品をオランダのショップから取り寄せてしまいました。邦貨にして7000円ほど。ちなみに箱、説明書ともに揃っている#345の出品としてはもっとも安い方でした。
345c.jpg
 改めて手にしてみると、箱の構造がずいぶん変わっていますね。ベーズボードを収める平べったいケースと、部品を収める箱が合体した形になっています。#344の箱も同じ形態であるようで。こういう大判のベースボードを使ったはじめての製品である事も関係あるでしょう。2つ組み合わせれば直方体になりますから、輸送時のスペースを節約する工夫なのかもしれません。世界各地に生産拠点がある現在と違い、当時のレゴはデンマークから世界中に輸出されていたわけですからね。
345b.jpg
 40年前に買ってもらった#345の箱を開けた時の事はもう、覚えていませんが、ワクワクしたんだろうな〜。しかし、その気持ちを今、もう1度味わえるんですから、古レゴ探訪はやめられません。


宣伝用冊子「Let's Play with Lego 1971-72」 [資料など]

LPL1971c.jpg

 あまりレアだとか希少品だとか騒ぐのは好きではないのですが、でもこれは、本当に希少品かも? 1970年代初頭に発行されたらしきA4判・60ページに及ぶ堂々たるレゴ遊びの冊子です。オークションサイトを通じイギリスの個人から譲り受けました。内容は英文です。
↓表紙を開くと、案内役であるMr. and Mrs. Stud(スタッドとはレゴの〝ポッチ〟の事ですね)からのメッセージが……。
LPL1971b.jpg

 この冊子は本当に謎の存在なんです。
 Peeron などのデータベースサイトでは、レゴの各国版カタログや各製品の組み立て説明書、アイデアブックと呼ばれる歴代の作品集などの膨大なスキャンデータが収録されています。ところがこの冊子は、ずいぶん探しましたが見つからない。カタログや説明書とは違うし、強いて言えばアイデアブックに近い物なのですが、商品であるアイデアブックには品番が付けられているのに、この冊子には品番がありません。という事は、カタログと同じように店頭で配布された販促物なのかとも思いますが、こんな豪華なものを無料で配るでしょうか? 
 実際、この冊子の裏表紙には鉛筆で15pと小さく描かれており、たぶん15ペンスで売られていたものと思われます。つまり「品番のない商品」という、レゴの歴史上おそらく非常に珍しい物になってしまい、そのために存在が把握しづらくなったのではないかと推察されるわけです。

↓テーマパーク・本家レゴランドの紹介ページ。当時はデンマークにしかなかったんですね。
LPL1971h.jpg

↓自動車シリーズ、レゴランドシリーズの紹介ページ。
LPL1971e.jpg
LPL1971d.jpg
 話はこれで終わりません。実はこの冊子の日本語版を、当方は子どもの頃に持っていたのです。これまた謎めいた話なのであります。
 たぶん東京の池袋だったと思いますが、レゴのカタログが欲しくてデパートへ出かけていったんですね。店員さんにたずねると、カタログは切らしているとの事。がっかりしていると、その店員さんは「こういう物があるけど」と言いながら、売り場の奥から問題の冊子を出してきてくれたのでした。無料との事でしたが、ただし表紙、裏表紙の無い状態でした。
 当方は書店勤めの経験があって、その際に見聞きしたのですが、洋雑誌などは返品する時、表紙だけを切り取って送り返すシステムをとっていました(今もそうかな?)。雑誌そのものを送り返すと送料が高くつくので、売れ残った証拠として表紙だけを返送し、中身は廃棄処分とするワケです。当方がもらった冊子も、もともとは売り物で、表紙をはずして返品処理したものを、特別にくれたのかもしれません。もちろん、もともと無料配布物だった可能性もあります。今となっては確かめようもない……。
 この冊子はずいぶん眺めて楽しんだものでしたが、ご他聞にもれずいつのまにかどこかへいってしまいました。で、後年、PeeronやらBricklinkで調べても、該当するものの痕跡さえ見つからない……。これには首をひねりました。他のアイデアブックなどはどれも、ちゃんとデータが収録されているのに……。
 当方にとってはまさしく幻となってしまったわけですが、最近になって、その英語版とおぼしき品物がオークションサイトに出品されているのを発見、ぶっちぎりの高値(といっても多寡が知れていますが)で入札してかっさらいました。いやもう、感涙ものでした。あれは幻じゃなかったんだ……という想いに浸りながらページを繰りました。前述のような事情で表紙もはじめて見るわけで、40年越しのミステリが解決した気分でした。

↓オリジナルの作品ページも充実。これは船舶のページ。
LPL1971a.jpg

 ところが! 記憶にある日本語版とこの英語版との間には大きな違いがある事を発見。日本語版には終わりの方にかなりのページを割いて「12V鉄道シリーズ」が紹介されていたのですが、英語版では割愛されています。イギリスでは日本と同様に、12V製品群が流通しなかった事は知っていましたが、その決定のタイミングは日本よりやや早かったらしき事がわかります(日本では1971年カタログに12V製品が掲載されている)。
 考えを進めると、もしかすると12Vシステムを大々的に掲載している事が仇になって、この冊子が流通しなかった可能性もあるかもしれません。日本では結局12V製品は流通しませんでしたから、こんな冊子が出回っては混乱したでしょうし。

↓ご覧のように4.5V鉄道シリーズはコッテリ紹介されています。
LPL1971f.jpgLPL1971g.jpg

 それはさておき、件の日本語版冊子には、12V鉄道シリーズの広大なレイアウトや、迫力ある走行シーンなどの写真が掲載されてた記憶があり(「これはすごい! 本物の鉄道模型だ」っていうキャッチコピーも覚えてます)、もう1度見たいと思うのでありました。
 その日本語版冊子が入手できればベストでしょうが、これは、それこそコレクターズアイテムで、おそらくは1冊も残ってはいないのではないでしょうか。あとは……、12V鉄道シリーズが流通していたドイツやフランス向けに、この冊子が作られていれば、それを手に入れる事ができるかもしれない……。
 ちなみにこの英語版冊子にはGB(グレートブリテン)の文字があり、イギリス市場向けである事がわかります。ということは、ドイツ版やフランス版もあるはずでは……? とにかく、日本語版の元になったバージョンが必ずあるはずですから、気長に探すことにいたしましょう。
 ああ、オールドレゴ探求の道は遠い……。

#350 ローマンハウス [レゴランドシリーズ]

#350d.jpg

レゴランド躍進の年だった1971年の新製品です。英語の商品名はSpanish villa すなわちスペインの別荘ですが、ドイツではVilla Romana の名称で売られており、日本での商品名ではこれにならったのかもしれません。Peeronの該当ページはこちらです。

#350e.jpg

 さて、何がローマ風なのかといえば、やはり1階のアーチ部分なんですかね? そういえばローマの水道橋などは、アーチが多用されていましたっけ(違う?)。それはとにかく、カタログでこの#350を見た時は、このアーチに目を引きつけられたもんです。それまでのレゴでは作れなかった形状で「どうやって作ってるの!?」という興味をかきたてられました。
 種をあかせば下の写真のようなアーチ部品が使われていたんですが、現在とは比べ物にならないほどに、特殊部品が少ない時代でしたから、ものすごく不思議な感じがしたんですよ。この頃の基本セット(5番だったかな)に、1つだけ小さい方のアーチブリック(色は赤)が入っていて、すごく貴重な感じがしたのを覚えています。
#350f.jpg
 当方の#350は最近、Bricklink を経由してオランダのストアから取り寄せたもの。だいぶよれているものの箱と説明書もついていました。アンテナや樹木も正規のものが入っていたのはいいのですが、ドアが欠けてたり、肝心のアーチ部品が傷だらけなのは参ったな〜。まあ、お値段も安かったから、いいんですけど……。
#350a.jpg
#350b.jpg

#160 マグネット連結器 [鉄道シリーズ]

 マグネット連結器は1968年の発売。青と赤の連結器にそれぞれ極性の異なる磁石が取り付けられています(どっちがN極でどっちがS極なのかはワカリマセン)。#160には3組入っていて、発売当時の価格は350円でした。

#160a.jpg
#160b.jpg

 レゴの鉄道シリーズは1966年に始まっていまして、マグネット連結器の登場前にはフック式の連結器が使われていました。これは車輪などとともに分売部品パック#903に入っており、マグネット連結器登場後もしばらく売られた模様。1971年のカタログまでは掲載されていました。セットものでは1967年発売の#116まではフック式、翌年発売の#119からはマグネット式の連結器が付属しています。#116は後に連結器を変更して#127になりました。
 で、マグネット連結器の〝売り〟はなんといっても自動連結ができる事でしょう。磁石はかなり強力で、2センチぐらいの距離まで車両を近づけるとガチン!と連結します。車両をたくさんつなげると、走行中に離れてしまわないか心配になりますが、実用上は問題にならないぐらい強力に連結されます。解放する時は、かなり力を入れて引っ張らなければなりません。
#160c.jpg#160d.jpg
↓こちらは旧タイプのフック式連結器の作動状態。連結も解放も手動です。
#903d.jpg#903c.jpg

 この自動連結機能は便利なようでいて、実は両刃の剣でもありました。旧タイプのフック式連結器は、手を使わないと連結しない点を生かして、連結しないまま車両を押していくという芸当ができたんですね。下の写真のように、ちゃんとそれを考慮した構造になっています。

#903a.jpg

 で、#157の前後進切換機と組み合わせれば、引き込み線に車両を押し込んで、機関車だけ戻ってくる……という運転もできました。これを鉄道模型の世界ではDU(Delayed Uncouplingの略。時間差解放とでもいいますか)といいますが、そんな高度な事もできたんですねー。マグネット連結器では、近づけただけで連結してしまうんですから、これは不可能。
↓フック式連結器の連結状態のクローズアップ。手を使わない限りは連結できません。
#903b.jpg
 この違いは実は、実物の鉄道のフック・リンク・バッファー式連結器と自動連結器に共通するものでもあります。ヨーロッパで普及した前者では、車両を連結しないままバッファーで押していく事ができました。ですから例えば急な上り坂で列車を後ろから機関車で押しあげる時、坂を上りきったら機関車はそのまま離れる事ができたんですが、日本やアメリカで普及した自動連結器ではこんな時、複雑な解放装置を使わなければなりませんでした。
 今回はちと専門的になってしまった……。

#240 アイデアブック [資料など]

#240b.jpg#240a.jpg
 レゴ社は各時代に、レゴの作品集とも呼ぶべき「アイデアブック」を発行してきましたが、その嚆矢となったのが1967年に発売されたこの#240であるようで。1970年の日本向けカタログを見ると、価格は100円となっています。表紙には各国語でタイトルが記されており、ちゃんと日本語表記もあります。
 これは当方が物心ついた頃に家にあって、でもすぐにどこかにいってしまい、レゴに熱中して遊んでいた頃はすでに幻となっていましたっけ。後から買いにいったらもう売っていなくてガッカリした覚えもあります。今、手元にあるものは海外オークションで入手したもの。かなりの数が流通していたようで、比較的容易に手に入ります。
 中身は説明文抜きの写真だけで構成されており、これは後に続く歴代アイデアブックにも継承されていますね。一方で、作りやすさとか組立て方などは二の次で、とにかく、レゴではこんな物も作れますヨ!……という一念がページから立ち上ってくるような印象です。

#240e.jpg
ボーイングのストラトクルーザーを思わせる旅客機を中心に、飛行場風景を再現したページ。ミニフィグの登場はずっと後で、人形もすべてブリックで作られています。

#240c.jpg
こちらはフェリーボートをめぐるシーン。このフェリーは1969年に発売された#343の原型と思われます。他のページに登場する#116らしき機関車や#346らしき家など、発行後1〜2年に発売された新製品のプロトタイプが散見されるのも興味深いところ。

#240f.jpg
見よ、この巨大機関車の威容! モーターを2台使った超弩級ですが、構造を観察すると、これではカーブが曲がれないんじゃ……? けっこう〝無茶〟な作品が載っているのも、このアイデアブックの面白さです。

なお#240の全ページのスキャンデータがPeeronで公開されています。こちらをどうぞ。
http://www.peeron.com/scans/240-1/

#681 トラクター付トラック [レゴランドシリーズ]

#681b.jpg

1971年はレゴランドシリーズが一挙に拡充した年でした。自動車も13種の新製品が発売されましたが、その中に3種、トレーラーの上に別の車両を載せる「大物」が登場しています。この#681もそのひとつで、他に#680「クレーン付トラック」、#682「シャベル付トラック」というのもありました。#681のPeeron該当ページはこちら

#681a.jpg

 ご覧のように合計9つの車輪パーツを使う豪華版で、車両搭載用のトレーラー車体には平滑な表面に車止めがつき、後部には積み降ろしのための可動式フリップがついた特殊パーツがおごられています。1971年の日本語版カタログ(参照ページはこちら)を見ると、価格は700円となっていて、より大きな「自動車シリーズ」と大差ない値段である事がわかります。

#681c.jpg

 この価格の事も含め、「レゴランドシリーズ」の自動車と、「自動車シリーズ」との関係というのはどうなっているのかと、子どもの頃に悩んだ(?)記憶が……。個人的には、乗用車や小型トラックなどはレゴランドのサイズ、大型のトラックや重機などはより大きなサイズにして、同じ「世界」に存在した方が、しっくりくるのではないかと思ったんですね。その後、レゴの世界にはミニフィグが登場、このサイズを基準にしたスケール感の統一が図られていくわけですが、当時のレゴはこのあたりがかなり混乱していたわけです(でも好きなんですけどね)。

#681d.jpg
#681e.jpg

 当方の#681は国内オークションを介し譲っていただいたもので、箱の封は切られていたものの、もしかして1度も組み立てていないのではないかと思うような美品でした。オマケで#680の空箱も頂きましたので、あわせてお目にかけましょう。
#680b.jpg
#680c.jpg

 余談ですが透明パーツは年を経ると多少、縮む傾向があるらしく、通常パーツの上にとりつけるには苦労します。力を入れればはめこむ事はできますが、一度取り付けるとはずすのは困難なので、間違えないように注意注意。

#120 貨物列車セット [鉄道シリーズ]

#120a.jpg

オールドレゴラヴァーズのみなさま、おひさしぶりです。およそ6カ月ぶりの更新ですが……。まあ余計な事は言わず、先へ進みましょ〜。

#120c.jpg

 この#120は1968年に、レゴの鉄道シリーズ第1陣として発売された一連の製品群に含まれていました。列車セットとしては他に#116#119が同時に発売されていて、それらに比べると簡素な内容といえる#120は価格を抑えた入門セットと位置づけられていたのかもしれません。レールは単純な円形。Peeronの該当ページはこちら。何故か発売年が1969年となっていますが、これは間違いかと思います。
英語の商品名はComplete freight train set with tipper trucksで、日本発売時の名称は「貨物列車セット(モーター付)」でしたが、1971年のカタログでは単に「列車セット」となっています。
 なおセットされている貨車は#125「チッパー貨車」として単品販売もされていました。ご覧のように上部の荷台を傾ける事ができ、砂利や鉱石に見立てた1ポッチのブリックを砂利や鉱石に見立てた積み荷にして遊ぶ事ができます。
#120b.jpg

 当方の#120は最近、オークションサイトを通じイギリスの個人から譲っていただいた物で、元箱と、かなり傷んでいるものの説明書も付いていました。車両が組立済みの状態で収められていた#116などとは違い、部品がすべてバラバラの状態でパッケージされています。面白いのは、箱の右端に単2乾電池3本を収める凹みがある事。世界各国に流通した商品なのに、乾電池まで付属していたのでは、重量がかさんでしょうがないだろうに……と思いましたが、よくみると箱の該当箇所にはSpace for 3-1.5V sealed batteries to complete this giftと記されており、つまりは子どもにプレゼントする時に、ここに電池を入れておいてあげれば、すぐに遊べますよ、という事のようです。
#120f.jpg
#120d.jpg#120e.jpg

 さて#120の機関車、当方にはとても好ましいスタイルに感じられます。支線用の小型SLを模しているのでしょうか、背の低いボイラーと長い煙突を持つ、可愛らしいプロポーションをしております。日本では小型のSLといえば炭水車のついていないタンク機が主流で、こういうタイプは存在しなかった事もあり、いかにもヨーロッパ調に感じられるのでありました。下の画像はドイツの老舗鉄道模型メーカーであるフライシュマンの1975年版カタログ(英語版)からの転載で、同社が発売していた小型テンダ機です。#120の機関車に良く似ていますね。
#120g.jpg

 これからはもう少し真面目に更新していきたいと思います。よろしくおつきあいのほどを。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。